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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第23章 天地開闢
女神は二つの魂を胸に寄せ抱き直すと、立ち上がる。日嗣もどこか虚ろな気持ちで、それでも顔を上げれば……女神は母ではなく、神としての佇まいをして目の前に在った。
『これで、神依を縛るものは無くなりました。……いいえ、あとはあなたと鉄の大蛇だけ』
「……大蛇」
『我が子素戔鳴が首を落とし神威を削いではありますが、人々は今なおその脅威を語り継ぎ、黄泉国にあっても暴神としての力は顕在です。……その魂の一つは神代よりあなたの剣に。神依が興した魂は、今より神依と共に。それらは決して悪しきものではないけれど、善きものでもありません。それは使う者次第だから……双方しかと、あなたがお治めなさい』
「神依と共に?」
『その右肩に』
それで、すぐに朱印のことだと理解する。
古に聞く八俣の大蛇は、幾度となく巫女を求めていた。また鉄の大蛇は自らが正しく祭られることを望んでいた。そのどちらもが、神が神として人に求める最たるもの。信仰と愛情と……それは神の御霊に、和をもたらすものだ。大蛇はその両方の願いの一端を神依に刻み、託してきたのだろう。
(でなければ……或いは)
嚇しだろうか。
『これで、神依を縛るものは無くなりました。……いいえ、あとはあなたと鉄の大蛇だけ』
「……大蛇」
『我が子素戔鳴が首を落とし神威を削いではありますが、人々は今なおその脅威を語り継ぎ、黄泉国にあっても暴神としての力は顕在です。……その魂の一つは神代よりあなたの剣に。神依が興した魂は、今より神依と共に。それらは決して悪しきものではないけれど、善きものでもありません。それは使う者次第だから……双方しかと、あなたがお治めなさい』
「神依と共に?」
『その右肩に』
それで、すぐに朱印のことだと理解する。
古に聞く八俣の大蛇は、幾度となく巫女を求めていた。また鉄の大蛇は自らが正しく祭られることを望んでいた。そのどちらもが、神が神として人に求める最たるもの。信仰と愛情と……それは神の御霊に、和をもたらすものだ。大蛇はその両方の願いの一端を神依に刻み、託してきたのだろう。
(でなければ……或いは)
嚇しだろうか。

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