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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~(おしらせあり)
第4章 底にあるもの
 道とは人の足が歩む土のことでもあるし、人の生が歩む時のことでもある。そう前置きをして、禊はその神威を語る。
「道を拓き、別れ道を見守り、行く先を示し、その長い旅路を歩む者を守護する神。故に、非常に人に近しい所に、素朴な形で祭られることも多かったのですよ。ですから──もちろん一概には申せませんが、国津神には人に寛大な神々も多いような気が致します」
(……だから、私のことも心配してくれたのかな)
一連の話に少女はそんなことをふと思い、しかしあの時の光景があるからこそ……今の自分にはその“格”によって神々を区別する必要性を感じることはできなかった。
 それはなんとなく……穢れの話をした時と似ている。区別できないもの。同じもの。
 確かにあの二人には良くしてもらった。だから自分に取って二人は特別だが、神様として特別かと言われると少しだけ違う気がする。多分、自分が持つ特別感は権力由来のものではない。
「……」
癖のようになりつつある。右肩に触れればそれが何かを教えてくれるような気がする。
 浮かんだのは、やはり日嗣によって命を断たれた小さな龍の黒い瞳だった。そして消えかかったもう一つの朱印が示してくれるのは、その瞳に映った日嗣の姿。
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