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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第23章 天地開闢
どうやらここでもあべこべに、現の世では自分の方が眠っていたようで──何とも不可解な感覚がわき上がったが、目の前の少女が必死に自分を想ってくれていたのには、悪い気はしなかった。
(……我ながら、意地が悪いな)
神依がすんと鼻をすすると首から下がる玉の緒が揺れて、ひやりと自身の首筋にも触れる。それは性感にも似て、そのまま引き寄せてもっともっと近いところで抱き留めたかったが、今はもう少しだけ意地悪な自分でもいてみたかった。
「……それで、俺は寝込みを襲われていたのか。お前に押し倒されるのも、二度目だな」
「……ッ心配、したのに! ……ばかっ!」
「ああ。俺も今頃気付いた」
いっそ愛くるしいほど稚拙な罵声に笑えば、神依はむうと唇を結び、体を起こして日嗣に背を向けてしまう。そういえば、今の自分は日嗣の二文字ではなく馬鹿者の三文字を頂戴してここにいるのだと思い出したが、これなら確かに違いない。
小さな背に掛けられた羽衣の向こうには稲穂を描いた襷が透けており、どうしてその柄を携えてくれたのか、ようやくちくりと罪悪感が芽生えた。
(……我ながら、意地が悪いな)
神依がすんと鼻をすすると首から下がる玉の緒が揺れて、ひやりと自身の首筋にも触れる。それは性感にも似て、そのまま引き寄せてもっともっと近いところで抱き留めたかったが、今はもう少しだけ意地悪な自分でもいてみたかった。
「……それで、俺は寝込みを襲われていたのか。お前に押し倒されるのも、二度目だな」
「……ッ心配、したのに! ……ばかっ!」
「ああ。俺も今頃気付いた」
いっそ愛くるしいほど稚拙な罵声に笑えば、神依はむうと唇を結び、体を起こして日嗣に背を向けてしまう。そういえば、今の自分は日嗣の二文字ではなく馬鹿者の三文字を頂戴してここにいるのだと思い出したが、これなら確かに違いない。
小さな背に掛けられた羽衣の向こうには稲穂を描いた襷が透けており、どうしてその柄を携えてくれたのか、ようやくちくりと罪悪感が芽生えた。

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