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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第23章 天地開闢
【3】
「……ここは……淡島……?」
そうして呆然と佇む男の胸元で、神依もまた宙に放り出されたような心地で頭を横に振る。
(まさか……そんな)
二人の目の前に広がったのは、無限の海と空。足元には、白砂の浜から抜けた時のような足場があり、そこから一直線に「ある場所」に向かって跳び石が伸びているが、それだけ。進貢の広場や朱の楼閣、奥社等、その中心部から、離れた鄙(ひな)まで──本来は数あるはずの浮き島は今は影も形も失せて、淵のない、真っ青な世界だけがただぽっかりと存在している。
それしかない。それだけしかない。
──けれども神依には、それだけで充分だった。それだけでここがどこなのか、理解できる。
(うそ……)
何が起きているのか分からず、無意識に手が口元を抑え声にならなかった息を圧し留めていた。目の前に広がる景色はそのくらい予想外のもので、けれどもそれがどんな意味を持つのかは、何となく察してしまった。
「……行ってみよう。……いいな?」
「は、はい……」
それは日嗣も同じだったようで、日嗣は神依をあやすように一度頭に頬を寄せると再び歩き始める。
「……ここは……淡島……?」
そうして呆然と佇む男の胸元で、神依もまた宙に放り出されたような心地で頭を横に振る。
(まさか……そんな)
二人の目の前に広がったのは、無限の海と空。足元には、白砂の浜から抜けた時のような足場があり、そこから一直線に「ある場所」に向かって跳び石が伸びているが、それだけ。進貢の広場や朱の楼閣、奥社等、その中心部から、離れた鄙(ひな)まで──本来は数あるはずの浮き島は今は影も形も失せて、淵のない、真っ青な世界だけがただぽっかりと存在している。
それしかない。それだけしかない。
──けれども神依には、それだけで充分だった。それだけでここがどこなのか、理解できる。
(うそ……)
何が起きているのか分からず、無意識に手が口元を抑え声にならなかった息を圧し留めていた。目の前に広がる景色はそのくらい予想外のもので、けれどもそれがどんな意味を持つのかは、何となく察してしまった。
「……行ってみよう。……いいな?」
「は、はい……」
それは日嗣も同じだったようで、日嗣は神依をあやすように一度頭に頬を寄せると再び歩き始める。

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