この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第24章 稲依姫
 しかし、それでも──童は笑った。
 童は自身の主が無事戻ったことを素直に喜んだし、自身の夢だってまだ諦めてはいなかった。時間はあるのだから、もう一度一からやり直せばいいと堂々と宣い、その言葉通り勾玉を磨いてみせたのだ。
 材料は、主が消える前に残した蝋石(ろうせき)と紙やすり。
 今、主の首にはその傷付きやすい柔らかな勾玉が下がっている。
 「……けれどこうして甘やかしてくれる方も、殊更厳しく律してくれる方も、一ノ弟はその両方を持っている。本当に幸いなことです。加えてあれにはまだ、片方の目が残っておりますので。その道を行くに、今しばらくは慣れぬ不自由に惑い、躓くこともありましょうが……どうか願わくは、道開きの神の御加護を」
「あーあー……ったく。お前も相変わらず……なんだかんだ、優しい奴だよな」
呆れたような口調で、けれども互いに笑い合う二人の元に、だからひねくれ者のあまのじゃくで、損ばかりしてるの、と奥から声が聞こえてくる。
 声の主はぱたぱたと忙しなく駆けており、姿を見せない。本来神に捧げるものは飯も衣も巫覡の手を経らなければならず、まだ慣れない家事に時間を取られているようだった。
 それに猿彦はふと性悪な笑みを浮かべると、待ってろよ、と囁く。
/1229ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ