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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~(おしらせあり)
第5章 いざない
幼子のように問う少女に女神はそれ以上答えず、ただ自身の手をそのすがるような幼い両の手に重ねた。
 そして、小さく恐れる少女をいとおしむように、柔らかく、繭のように言葉を織り始める。
『……あなたなら分かるでしょう? 切なくなるような、満ち足りていくような……甘くて、楽しくて、怖くて、悲しくて、嬉しくて……とても幸せ。そういう気持ち、分かるでしょう?』
「……女神さま」
『私は、淡島に生きる子達にはそんな恋をして欲しい。この世界では、本当はそんな優しい物語を紡いでもらいたいの。
今は……高天原の神々は神ゆえに傲り、その生と死の美しい物語を紡ぐことを忘れてしまっているけれど。淡島の巫女達は人ゆえに疑い、その見えないものから遠ざかってしまっているけれど』
「……?」
『だけどあなたは、……“あなた達”は優しい恋をして、大切な子を成して、私の大きくて広い腕(かいな)に抱かせてちょうだいね。
そしてできるならば、他の子達も変わらず慈しんで。お願いよ──“……”』

──お願いよ……
……“みより”。

──神依。

 「──お母さん!!」
それが自身の名であることを理解するのに、時間はかからなかった。
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