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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~(おしらせあり)
第6章 巫女として
気だるそうに間を含ませ話す銀の神に、もう一人の神は苦笑する。
「あの方は偉大なる父神しか見ておられない。本来母たる存在は穢れに侵された醜いもので、自身は穢れ無き……美しい父のみから生まれたと」
「……まさしく、それの何が異なろうか……我ら姉弟には、父しか居らぬものと思うておったが」
「それは天津神ゆえに──の傲慢であらっしゃいましょう。……しかし実際はそうではない。お二人は最後に言葉を交わされた。哀れな女神は男神を呪い、地上の子を一日千人殺すと宣った。男神はそれに抗い、ならば自分は一日に千五百の産屋を建てるとお返しになった。
成程、それは呪詛であったかもしれません。ですが最終的には産む母神の性が父神に、殺す父神の性が母神に移り、内包されることとなったのです。そしてそれ故に、ただ一柱の男神の器より貴方様がた御姉弟がお生まれになった。……どれだけ拒もうが、命を生むには絶対に二人必要なのですよ。……苗が育つにも」
「……育つにも、月日が要ると?」
「青き米では、御手の中にある酒すらも造れませぬ」
「……」
銀の神は自身の持つ盃を見、それからようやくその氷の表情を崩して微笑んだ。
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