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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~(おしらせあり)
第7章 兆し
駄目だ、と日嗣は思う。
あれを、何としてでもすくい取らなければならない。
あれを、黒いものに犯させてはならない。
手を伸ばせば……そこにはずっと、己が求めていたものがある。
何かに揺り起こされたように瞼を持ち上げた日嗣は、何も言わずゆらりと立ち上がる。
「──……っ!?」
そうして神依は、舞も半ばに……それを捧げていたはずの男神に抱き寄せられ、その腕の中へと身を踊らせた。
***
「……日嗣様……、日嗣様……っ……!?」
神依は一体何が起きているのか分からず、肩を震わせ身を捩る。しかしそうすればそうするほど、まるで逃がさないとでも言うように日嗣の腕は力を帯びる。
「ん、……っ、」
その日嗣の手は神依の髪を乱し、或いは背の衣をかきむしるように神依の体を抱いた。そのまま貪るように唇を奪われ、それを拒む文言を発する前に舌を絡め取られる。
頭を抱かれ、神依は逃げることもできずその口吸いを強制される。
あの時と同じように数回呼吸を許され、しかしその度に角度を変えて味わうように求められる。
「ンンっ……、ふ……ぁあ」
まるで神依を溶かすように艶かしく動く舌に、回数を重ねるごとに神依の体はじわじわと痺れさせられる。
あれを、何としてでもすくい取らなければならない。
あれを、黒いものに犯させてはならない。
手を伸ばせば……そこにはずっと、己が求めていたものがある。
何かに揺り起こされたように瞼を持ち上げた日嗣は、何も言わずゆらりと立ち上がる。
「──……っ!?」
そうして神依は、舞も半ばに……それを捧げていたはずの男神に抱き寄せられ、その腕の中へと身を踊らせた。
***
「……日嗣様……、日嗣様……っ……!?」
神依は一体何が起きているのか分からず、肩を震わせ身を捩る。しかしそうすればそうするほど、まるで逃がさないとでも言うように日嗣の腕は力を帯びる。
「ん、……っ、」
その日嗣の手は神依の髪を乱し、或いは背の衣をかきむしるように神依の体を抱いた。そのまま貪るように唇を奪われ、それを拒む文言を発する前に舌を絡め取られる。
頭を抱かれ、神依は逃げることもできずその口吸いを強制される。
あの時と同じように数回呼吸を許され、しかしその度に角度を変えて味わうように求められる。
「ンンっ……、ふ……ぁあ」
まるで神依を溶かすように艶かしく動く舌に、回数を重ねるごとに神依の体はじわじわと痺れさせられる。