この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~(おしらせあり)
第8章 神として
 そして父である山の神はそれを大層喜び、多くの献上品と共に娘達を天津神へ送り出すことを決めた。
 (……え?)
 ──娘達。
 そう……その女神には、姉が在った。岩の女神だった。
 山の神は花の女神にてその天津神の繁栄を、岩の女神にてその御代の磐石たることを願い、二人を添えて男神の元へ嫁がせたのだ。
 だが……神依はそこで、その最も美しいはずだった天津神……天孫日嗣の、剥き出しの傲慢さと卑劣さ、その欲望と……今も消えぬ罪と淀の正体を、目の当たりにした。

***

 ……その岩の女神は、妹である花の女神とは似ても似つかない……醜い容姿をしていたのだ。
 日嗣はそれを畏忌(いき)して父元に送り返し、花の女神だけを自らの腕に留め、一夜の契りを結んだ。
(……日嗣……様)
日嗣様、と神依は真っ白に弾けた頭の中で意味を成さずその名を呟く。
 確かに……あの優しい指先は更に優しく、自分とは比べ物にならないくらい、その女性を慈しんだのだろう。
 しかしそれは……男神が忌み嫌ったものより遥かに、遥かに酷く醜い……間違いを犯した末の、不誠実で、形無き刃のような指先で成された交わりだった。
/298ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ