この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~(おしらせあり)
第2章 神隠しの行く末
 少女が目の当たりにしたのは、つり上がる太い眉にぎょろりと剥き出した大きな目、獅子のように左右に突き出た鼻──と、そんな木彫りの面で顔の上半面を覆い、見上げてしまう程に高い背丈と、それと同じくらい長い緋の鬣(たてがみ)を深緑の裳裾(もすそ)に悠然と垂らし歩む男の姿だった。そして応える日嗣が剣を差しているのに対し、男は鳥の羽根で作られたような扇を腰元に結わえている。
 (…………)
日嗣と親しげなので、多分男自体は悪い者ではないのだと思う。ただその姿があまりに異様なのと、あの蛇の存在が相まって余計に怖く思えてしまう。
 息を呑み縮こまる少女を見た面の男は、唯一見える口元に困ったような笑みを浮かべ、日嗣と交互に見遣って話を進めた。
「悪ィな。俺か蛇かどっちに驚いたか分かんねえけど、嬢ちゃんにはそのうち迎えが来るからもうちっと待ってろな。──お前の方が長引きそうだったから、ついでに洞主も呼んできた。いいだろ?」
「構わぬが……余計なことを言っていないだろうな」
「いやいやどんだけお前とツルんでると思ってんだよ、言うわけないだろ。それより──」
「……」
言葉と共に面の男の視線が未だ蠢く蛇に向けられ、それに倣うように日嗣の目も動く。
/298ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ