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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~(おしらせあり)
第3章 世界の理
そこで早々に本を元の場所に戻した少女は、貝殻の内側に綺麗な絵が描かれたものを遊具の中に見つけてそれを並べることにした。箔が張られた美しい貝と、神々を題材にしたという緻密な絵。
「いいなあ……すごく綺麗」
「女ってこういうの好きだよなー。俺はこういうの見ると自分で作ってみたくなっちゃうから」
「だからきっと、上手になるのね」
そんなことを話しながら童にも手伝ってもらい、一つ一つ絵が重ならないよう並べていたのだが、しばらくするとふと何かに気付いたように童が立ち上がる。
「失礼致します。夕餉をお持ち致しました」
「あっ……ありがとう」
足音もなく現れた禊に少女は驚くが、童は慣れたように手伝いを始めた。
「二人は息ぴったりなんだね」
「と思うだろ? 最初はケンカばっかだった」
膳が置けるよう遊具を隅に寄せていく童に、何だか申し訳ない気分になる。
「ごめんね、私もすぐ片付ける」
「あ、ううん──」
「この部屋のものは好きにして下さって構いません。散らかすのも、どうぞご自由に。お小言程度は申し上げますが、基本的には私と童で全て対処致しますので。あなたはもっと、奔放に振る舞って下さっても結構なのですよ」
「……そうなの?」
「いいなあ……すごく綺麗」
「女ってこういうの好きだよなー。俺はこういうの見ると自分で作ってみたくなっちゃうから」
「だからきっと、上手になるのね」
そんなことを話しながら童にも手伝ってもらい、一つ一つ絵が重ならないよう並べていたのだが、しばらくするとふと何かに気付いたように童が立ち上がる。
「失礼致します。夕餉をお持ち致しました」
「あっ……ありがとう」
足音もなく現れた禊に少女は驚くが、童は慣れたように手伝いを始めた。
「二人は息ぴったりなんだね」
「と思うだろ? 最初はケンカばっかだった」
膳が置けるよう遊具を隅に寄せていく童に、何だか申し訳ない気分になる。
「ごめんね、私もすぐ片付ける」
「あ、ううん──」
「この部屋のものは好きにして下さって構いません。散らかすのも、どうぞご自由に。お小言程度は申し上げますが、基本的には私と童で全て対処致しますので。あなたはもっと、奔放に振る舞って下さっても結構なのですよ」
「……そうなの?」