この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~(おしらせあり)
第4章 底にあるもの
 「穢れとは何か、一言でご説明するには難しい問いですが……例えばそれは、季節ごと巡りで自然にやってくるものもありますし、摂理の中に組み込まれているものもあります」
「えっと……。てことは、どこにでもあるものなんだね」
「左様です。人の中にさえも」
「……」
 それは水滴となって、少女の心の水面にぽつりと落ち波紋を起こす。ならば──あの黒くてどろどろしたものは、自分の心の底にも泥土のようにこずんでいるのだろうか。
 少女の沈黙を相槌代わりに、禊は更に言葉を続ける。
「結論だけ簡単に申し上げるなら、穢れとは忌むべきもの、避けなければならないものです。いずれきちんとお話致しますが、例えば人の死──でしょうか。これは摂理に含まれるものです」
「じゃあ、自然は?」
「こちらはその形も様々ですが──例えば田畑の虫害や、穀物の病。或いは季節の変わり目など、文字通り勢力を誇っていたものの“気が枯れる”事象──などと申し上げれば、ご理解頂けますか」
「うん……なんとなく。でも、春が終わっても夏が来る。夏が終わっても秋、秋が終わっても冬が来て、そうしたらまた春でしょう?」
「はい」
「……」
/298ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ