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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~(おしらせあり)
第4章 底にあるもの
 ただそれだけ答えて自身を見下ろす禊の瞳は、まず自分で考えてご覧なさいと諭す親のようなもの。
 (……何か、大事なこと?)
何を問われているのかもよく分からないまま、とりあえず自分が発した言葉の意味を改めて考えてみれば……からからと、先程見た糸紡ぎの光景が頭に浮かんだ。
 春夏秋冬。くるくる回って戻るもの。繋がって一つになるもの。始まりも終わりもなくて、区別できないもの。分かちがたいもの。分けられないもの。
 つまり──同じもの?
「ん……と。穢れは……良いとか悪いとか、本当はそういうふうに区別するものじゃない?」
「……はい。人としては最も良き答えの一つでしょう。ただ──淡島の巫女としては、甚だ宜しくありません。穢れとは神々が最も忌み嫌う概念なのです。自らが穢れるばかりか、それが生物や神霊に依りつけば、理を乱し世や人に禍(わざわい)をもたらすものにもなりますから。
……そして貴女を襲った水霊がまさにそれです。蛟は千年を生きると龍になると言われていますが……もしあのまま千年を迎えれば、高天原から豊葦原まで、いずれどこかの世界で巨(おお)きな災禍となって現れたかもしれません」
「……そう……なの? そんなに怖いものだったの……」
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