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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第6章 素直になれなくて……
美味しい食事とカクテルを頂きながら翔太さんと話していると。
ガチャ……
入口の、ドアが開いて誰かが入ってきた!
お客様が来たみたい。
邪魔にならないように早く食べて帰ろ!
急いで食べようとすると翔太さんが─
「葉瑠ちゃん、慌てなくていいからゆっくり食べな。たいした客じゃないから」
そっそうですか?すみません!
でも急ご。
〝カウンターでいいかな?〟
〝はい〟
ん?……この声──聞き覚えが──
隣に座ろうとしてたカップルをチラっと見た。
「あっ!」
「………ん?あっお前、なんで」
藤堂部長!
え?…やだ、知らなかった!
しかも部長の隣にいる女性は──
「久美子さん」
「あらっ」
鏡也君の元カノでモデルの秋嶋久美子さん
「なんだ葉瑠ちゃんの知り合いか」
「あ、はい」
へ~そうだったんだ──フフッ
やだ知らなかった!
部長と久美子さんが付き合ってるなんて……
でも不思議じゃないよね!
ファッションショーで一緒に仕事してるんだし、部長と久美子さんなら凄くお似合いだもん。
「宮下お前、ニヤニヤしてるけど違うぞ」
「そうよ誤解しないでよ?」
え~いいじゃないですか隠さなくても─
でもビックリしたな~‼
さっきまで翔太さんと部長の話をしてたのに、突然本人が現れるから──
翔太さんは部長のお友達だから不思議じゃないけど…
でもよかった。
部長だけだったら気まずくて、どうしていいか分からないもん。
「佳祐ほらっ座れよ、葉瑠ちゃんとも久しぶりだろ?」
「あっ私はもう帰るんで……」
せっかく部長と久美子さんが二人で来てるのにお邪魔したら悪いもん。