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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第6章 素直になれなくて……

「久しぶりだな益田くん、せっかくだ……君も一緒に飲んでかないか?─まさかもうヤキモチも妬かないだろ?」

部長、なに言ってるの?もう帰りますから
しかも笑いながら鏡也君を挑発するみたいな言い方して…

鏡也君が部長と仲良く飲むわけないでしょ~に

「いえ、もう帰ります、ねっ?鏡也君…」

「そうよ…久しぶりなんだから、ちょっとだけ飲んでったら?」

久美子さんまで──



***
なにこの状況。

ボックス席の向かいに座る藤堂部長と久美子さん。
私の隣にはピッタリとくっ付く鏡也君…

鏡也君…そんなくっ付かなくても─

知らない人ならともかく…部長達の前でそれはちょっと恥ずかしいよ。

私達を見て部長は苦笑いしてるし…
久美子さんは呆れ顔……

「ほんと変わったわね鏡也…」
〝人前でそんなベタベタする人じゃ無かったわよ〟


鏡也君はナゼだかにこにこ笑ってるの。

「久美子達もベタベタすりゃいいじゃん。俺らに遠慮しなくてもいいんだぞ」なぁ葉瑠?

「知らなかったな二人が付き合ってるんなんて─葉瑠は知ってたの?」

あ~やっぱり…勘違いしてる!

「ちょっと誤解しないでよ」

そしたら鏡也君が小さな声で
〝隠さなくてもいいのにな〟だって。

ツンツン、鏡也君…ブンブン

え?─違うの…?

─コクン。違うらしいよ。

チッ…ナンダヨ。

「益田君、残念そうな顔だな」
「私は仕事で手一杯、恋する暇なんて無いのよ」

え~やだ久美子さん
洋子さんみたいなこと言って!

私には無理だな~そんなの。


「秋嶋くんは、元カレが忘れられないらしいぞ」
「「「え?」」」

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