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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第6章 素直になれなくて……
ちょっと頭冷やしてこよ。
トイレに行こうと立ち上がると急に頭がクラクラしてきた。
もう帰りたい、鏡也君に帰ろうって言おう。
「翔太さんそろそろタクシー呼んで貰えますか?」
バタン……
ふぅ~!怒りに任せて飲み過ぎた!
なんか気持ち悪くなってきちゃった。
少しトイレで休んでたけど─
気持ち悪いし、みんなの笑い声は聞こえてくるし…悲しくなってきた。
グスッ、
気分は最悪。ダメだ帰ろ……
トイレを出ると…鏡也君……じゃなかった、翔太さんが待っててくれた…
「葉瑠ちゃん気持ち悪いの?タクシー来てるけど─」
はぃ少しだけ……。
「翔太さんもう帰りますね!今日はご馳走さまでした」
ヤバい、ほんと気持ち悪い。
少し歩いただけで眼が回ってくる……
壁に手を付きゆっくり歩く。
みんながいるボックス席まで行って、鏡也君に声を掛けた。
「鏡也君、あのね…私「ん?……どした、まだ飲んでていいよ」
「…えっ……!?」
私の話を途中で遮って…すぐにまた話し出す──
ちゃんと…私を見てよ!
「………」
もういい!先に帰るから……
鏡也君の隣に置いたバッグを掴んでフラつきながら外へ出た。
バタンッ!
店の外には呼んでもらったタクシーが横付け。
そこへ倒れ込むように乗り込んだ。
バカッ、ずっと喋ってろ!グスンッ
───//
「お客さん着きましたよ、大丈夫ですか?」
あっ……はぃ、すみません!
グスッ、
フラフラになりながら何とか部屋まで帰って来た。
勝手にヤキモチ妬いてお酒を煽った自分が嫌になる──
「うっっ─もうやだ」