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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第6章 素直になれなくて……
クスッ、そうか……葉瑠は久美子にヤキモチ妬いて飲んじゃったのか…
「なにが可笑しいの?ムッ……」
「いや可愛いなって思って」
今更久美子にヤキモチ妬いてどうすんだよ。
そんなんで酒飲み過ぎて気分悪くなってちゃ世話ないぞ─
アハハ、ほんと可愛いわ!
俺が笑ったからか…葉瑠は背中を向けてしまった。
「は~る?クスクス」
肩を抱いて後ろから顔を覗くと更に顔を背けて怒りだした。
「やめてよ」
「ムッ──鏡也君が部長にハッキリ言わないで楽しそうに喋ってたら、久美子さんだって誤解しちゃうでしょ?」
「何を誤解するって言うんだよ」
久美子とはとっくに終わってるし俺が葉瑠と付き合ってることだって知ってるだろ?
「だって!久美子さんまだ鏡也君の事が好きなんでしょ?」
そんなの俺が知るかよ……
冗談だって…言ってただろ?
ちょっと昔話したくらいで!
「そんなことで……ヤキモチ妬くなよ」
ムスッ……「それは鏡也君でしょ?まだ部長にヤキモチ妬く癖に」
いや葉瑠だろ?
まったく、ああ言えばこう言う
いつまでも意地を張るから、歩み寄ったつもりなんだけど……
「そうだ、葉瑠の忘れ物持ってきたぞ」
俺のためにたくさん買い物してくれたんだろ?
ほらっこれ!
マスターが渡してくれた紙袋、俺好みの洋服や下着がいっぱい入ってるじゃん。
「やだ勝手に見ないで」バシッ──あっ!
俺の手から紙袋をひったくるから、袋が破けて中身が床に散らばった。
なにするんだよ……
「俺のだろ?」
「違うもん」
「じゃ誰の?」
「いいでしょ誰だって」
こんな派手な下着、俺以外に誰が穿くんだよ。