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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第6章 素直になれなくて……

暫く俺は寝たふり。
時々背中越しに葉瑠の気配はするけどそれっきり…

いいのか?このままで

いつまでも葉瑠から何のアクションもないから更にイライラする。

あ~なんだよ今日は─

わざとらしく寝返りをして薄目を開けると
葉瑠は背中を向けてベッドの端に丸まっていた。

強情だな
もう勝手にしろ!

今までもちょっとしたケンカはあったけど、いつもその場で仲直りしてきたのに…!

次の日まで持ち越す事なんて初めてだぞ!

──//
真夜中……
寝返りを打って何となく眼が覚めた。
すると、へ?…隣にいるはずの葉瑠がいなくて…

なんだトイレか?─

そのままウトウト眠りに付くとこだった─けど

ん?暫く経っても…葉瑠が戻って来ない。


耳を澄ますが物音も聞こえない。
ガバッ──葉瑠?

寝室を出るとリビングから灯りが洩れてくる…

カチャ
あっ、なにやってんだよ…
そんなに俺と寝るのが嫌だったの?

葉瑠はソファで眠ってる……

足元にはごみ袋が転がって新品の洋服や下着類が押し込まれていた。

全部捨てる気か?

ほんと意地っ張りだな…


なんだか俺も素直になれなくて…結局仲直りもしないまま朝になった──

いつも早起きして弁当を作ってくれるのに、それも無しかよ。


朝から気まずくなるのが嫌で今朝は葉瑠を起こさずに仕事に出た。

きっと後で連絡が来るだろ……

仕事中も気になってスマホを持ち歩いたのに……何の連絡も無いって!

あぁ~もうなんだよ。

もしメールのひとつでもあったら俺も悪かったって謝ろう─そう思ってたのに!

くそっ!

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