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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第6章 素直になれなくて……
「あれって……やっぱ葉瑠ちゃんがお前の為に買ったやつか?」
(葉瑠ちゃん…これ鏡也に買ったんじゃね~の?)
(ううん、違うよ)
(やっぱりヒロちゃんもイヤだよねこんなの)
(いや、俺は嬉しいよ…いいじゃんこのパンダ。葉瑠ちゃんからのプレゼントなら、毎日履いちゃうよ)
(やだ!ヒロちゃん毎日って…でもよかった!喜んでもらって)
不安そうな顔してたらしいけど、ヒロちゃんの言葉にすげ~嬉しそうにしてたって!
そっか……
葉瑠の喜ぶ顔が眼に浮かぶよ!
ほんと、嬉しそうに笑うから──
冷静になって考えたら
俺、すげ~嫌味なことしたのかも……
元はと言えば葉瑠が飲み過ぎるきっかけを作ったのは俺だし─
気分が悪くなったのを気付かなかったんだから
それにお互い意地張ってツマラナイ喧嘩して
売り言葉に買い言葉で大人げなかったな。
今日、なんの連絡もないって事は…相当怒ってるってことじゃん。
帰ったら、やっぱ俺が謝った方がよさそうだな─
喧嘩したまま3日も家を空けるのは心配だし!
「ヒロちゃん!それ葉瑠からの気持ちだから、着てやって」
「俺もう帰るから」
「あっ鏡也…」
店を出ようと立ち上がるとヒロちゃんに呼び止められた。
なに?
「早いとこ仲直りしとけよ」
あ~分かって…………え?!なんで……
俺なんも言ってないけど。
「今日のお前の様子を見りゃわかるわ」
全部お見通しか?さすが……ヒロちゃんだな!
そうだよな?
あんなにたくさんのプレゼントを葉瑠がヒロちゃんにやるわけね~し
しかも包装も何もしてないんだから!