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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第10章 俺の大事な天然娘
「じゃ頑張ってみる」
いや、そんな頑張るもんでもないんだけど──
なんだか俺が拗ねた子供みたいじゃんか。
「……………きょうや……ウフッ……」
言った───つぅ~か、おい!
あのなぁ~俺を見て言ってくれなきゃ。
なんで前見たまま……
さっきまで振り返って俺と喋ってただろ~が?
「はるぅ、こっち向いて言って」
後ろからハグして顔を覗いた。
そしたら〝ちょっと練習させて〟だって!
「キョウヤ、キョウヤ、キョウヤキョウヤ」
フッ…小さな声で何度も練習。
ん?もういいの?コクン
向き合うように俺を跨いで膝に乗ってくる。
暫く俯いて─意を決したのか、ジッと俺を見た。
ゴクン……「………鏡也…」ドキッ。
真剣な顔で名前を呼ばれて心臓がバグついた。
みるみるうちに葉瑠の顔も赤くなる…
「はぁ~熱いあつい」
手で顔を扇いで誤魔化してる。
そんな赤くなるなよ、こっちが恥ずかしいだろ。
「…鏡也君だって顔、真っ赤だよ、なんで?」
葉瑠が赤くなるから……
───どうしても呼んでほしい?───
いや、もういいよ。ダメだ俺が照れる!
やっぱ…そっちの方が葉瑠らしい。
「私ね…鏡也君と出逢った頃の気持ちを忘れないようにしたいの、だから今はまだこのままがいいな」
──もちろん恥ずかしいのもあるんだけど─
「でも年取ったら分かんないけどね!」
そんな葉瑠がやっぱり可愛くて
葉瑠の言う通りだ、拘る事じゃなかった!
もう言わないよ!
葉瑠の好きなように呼べばいいよ…
「エロ魔神って呼んじゃったりして」ウフフ
はあ?なんだとぉ~。
キャハハハ