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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第12章 過保護な彼氏

「チッ、ヒロちゃんビール」アハハ……はいはい!
鏡也君はヒロちゃんにカラカわれて不貞腐れてるし、ヒロちゃんはそれを見て笑ってる─
なんなのこの2人…………
すると─
こう言う時に限って忘れてた人から声が掛かる
「はるちゃ~ん♪お代わり~♪」あっ!
「「「──!!」」」
さっきまでおとなしく飲んでたじゃない──
それに…名前なんて呼ばれたら……
「はるちゃ~ん♪」
はあ?ギロ─
マズイ鏡也君が…お客さんを睨んじゃった。
「お代わりだってよ、ヒロちゃん」
「すぐ用意するから─葉瑠ちゃんもういいぞ」
「鏡也も疲れただろ、帰って休め」
う、うんそうする。鏡也君…帰ろ?
立たせようと腕を引っ張るのに。
「あれ~はるちゃん♪帰っちゃうの~じゃ俺も帰ろっかな~」
「なんで名前知ってんだよ」
疑いの眼で私を見る……ブンブン、
違うよ私じゃないから─
「鏡也…俺だよ、俺が名前呼んでたから覚えられちゃったんだよ」
ヒロちゃんはそう言いながら、手で合図を送ってきた。
シッシッ…
早く帰れって!
うん!ごめんねヒロちゃん
「鏡也君帰ろ?」
ブツブツ文句を言ってる鏡也君を強引に外に連れ出した。
「ビックリしたね、ヒロちゃんったら冗談ばっかり言って」
アハハ……
「……大変なのは分かるけど…やっぱダメだろ」
え?なに……
ひとり言?鏡也君が呟いてる。
「ああいう奴らがいるところで仕事なんかさせられるか…」
鏡也君?……あ~そうか
お店が大変なのは鏡也君も分かってる、
でも酔っ払ったお客さんもいるから…
私を心配してくれてるんだ。

