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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第12章 過保護な彼氏

ほらっ!あそこにいるじゃん……葉瑠をずっと眼で追ってるヤツが…
ちょっかい出すんじゃね~ぞ。
(やっと葉瑠ちゃんに会えたよ、この前来たらいないから……)
「アハハ、そうなんですか?手伝うのは忙しい時だけなんで~」
葉瑠…そんな愛想良くしなくていいんだよ。
とっとと戻って来い!
気になって葉瑠の様子を伺っていた…
「鏡也君…そんなに見られたらやりにくいから」
「お前なぁ客を睨むな!怖がるだろ~が」
葉瑠が心配で来たのはいいけど…
見てるともっとイライラする!
やっぱムリ、ここでのバイトは今日で最後にさせなきゃ……
いくら頼まれたってもう葉瑠は貸さないから。
早くバイトを見つかればいいんだけど…
─ってそうだ!思い出した。
(いろいろあって、雇うの止めたんだわ)
なにがどうなって雇うの止めるわけ?
「なぁヒロちゃんバイトの話だけど……」
理由を聞こうとしたんだけど……如何せん忙しい!
〝後でな、お前に構ってる暇はないんだよ〟
……チツ!
こうなったら葉瑠を横目で追いながら一人で飲むしかないじゃんか。
あんまり見てると怒られるから…なるべく見ないように、でも耳だけは葉瑠に集中……
ひとり寂しく飲んでる俺に、葉瑠が時々声を掛けてくれる……
「鏡也君、飲みすぎないでね?」ニコッ
フツ、わかってるよ。
「あっ葉瑠、なにかあったらすぐ俺を呼べよ」
クスッ、はいはい!
それから1時間─漸く店も落ち着いてきた。
「葉瑠ちゃん、そろそろ洋子も来るから鏡也の相手してやって」
そうそう俺の相手して!
「スゲー寂しそうにしてるから」
それは余計だわヒロちゃん。

