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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第12章 過保護な彼氏

それとさぁ、葉瑠──
ん?……

「ヒロちゃん達の話聞いてどう思った?」

どうって!結婚の事?
嬉しかったけど……

なんでそんなこと聞くのか分からなかった
鏡也君は嬉しくなかったのかな?……

「鏡也君は…どう思ったの?」

─そりゃ嬉しいけど……
─ちょっと悔しいっつぅ~か…

「本当なら俺達の方が先に結婚してたはずなのに、仕事優先になったから…もしかして葉瑠は寂しいんじゃないかと思って……」

そんなこと思ってたの?

寂しいっていうか〝いいな〟とは思ったけど……

「俺らも先に籍入れる?俺からお父さんにお願いしてみようか?」

ありがとう鏡也君…でもね。
「式を挙げるまでは宮下のままでいたいから」

入籍するってことは宮下の戸籍から抜けるって事でしょ?……
焦ってなんとなく先に入籍じゃ…
お父さんがきっと寂しがる!

クスッ─私の考えって古いかな?

羨ましいけど大丈夫!
だってヒロちゃんと洋子さんだもん。

それに楽しみは後に取っておくの、
み~んなにたくさんお祝いしてもらうんだ。

「だから…大丈夫だよ」
気にしなくていいのに…
鏡也君ったら私を心配して膝に抱き上げる。

「ほんとにそれでいいの?」

ウフッ、うんいいよ。
仕事が落ち着くまででしょ?

式を挙げるまではお父さんとお母さんの娘で居たいの。
だって…お父さん、ほんとは私が鏡也君を追い掛けて札幌に行くのも一緒に暮らすのだっていい顔はしなかったのに、許してくれたんだもの。

クスッ─「そっか」

きっと今なら許してくれるとは思うけど私がそれじゃ嫌なの…

「うん分かった、じゃそうしよ」

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