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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第14章 忙しい時こそ…甘えたい。

「…ぁ、ぃえ、ごめんね鏡也君……奈緒美だけど」
へ?…………奈緒美さん?
着信は奈緒美さんからだった。
こんな時間に電話が来るなんて、親父かお袋に何かあった?
急に心臓が大きく鼓動して一瞬でいろんな事が頭に浮かんでくる!
もしかして倒れたとか?
「奈緒美さん、親父達になにがあった?」
「ううん違うのそうじゃなくて…ごめんね、こんな時間に」
え!…じゃ、なに?
声に元気はないし、何かあったの?
「どうしたの?」
「……あの、ちょっと相談があって」
相談……俺に?
奈緒美さんが俺に相談だって……なんで俺なの
「俺、金は持ってないけど……」
「や~ね。お金じゃないわよ」
それは良かった。じゃなに?
こんな時間に掛けてくるなんて余程の事なんじゃ…
「なにがあったの?」
「……///」
奈緒美さん?──聞いてる?
「あの、電話じゃちょっと……」
!?今言えないって事?
俺もまだ仕事中だし、込み入った事を聞かされても困るけど
じゃどうすればいい?
「鏡也君の都合のいい時でいいから話聞いてもらえないかな」
それはいいけど……
じゃ日曜にでも葉瑠を連れて太郎と華子にでも会いに行こうか……
「家ではちょっと…」
家じゃ……ダメなの?
急いでるのか奈緒美さんがこっちまで来るって言うんだけど……
しかも、誰にも言わないでほしいって─
「お願い」
「……分かった」
いろいろ聞きたいとこだけど…
早く仕事に戻りたい。仕方ない、休みの日に時間作るしかないな──
この電話のお陰で……
葉瑠に送ったLINEの事もすっかり頭から抜け落ちた。

