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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第15章 小さな嘘
「蒼くんでしょ~後は…お父さんとお母さんにも買おうと思って!……」
ふ~ん!え、それだけ?
おいおい……マジで言ってんの?
近くにもっと大切な人がいるだろ。
「俺にはないの?」
「あ!忘れてた」
はあ?─冗談だよな─
「ウフフ、ほんとに忘れてたの、ごめんね」
うそつけ、葉瑠が俺のを忘れるわけないじゃん!
「鏡也君もほしいの?」
「ほしい」
「ウフッ、じゃ何がいい?」
そんなの聞かなくてもわかるだろ?
「葉瑠がいい「だめ、私以外にして!」
俺の答えを予想してたんだな…すぐに言葉を遮られた。
「私はいつでもあげられるでしょ?」
へぇ~、それはいいこと聞いた。
いつでもいいんだ…
グイッ──キャッ「じゃ今欲しい」
腕を引っ張ると、当たり前だけどバランスを崩した葉瑠が俺の胸に飛び込んできた。
そのまま抱きしめると焦ったように手足をバタつかせる…
面白いから、身体を押さえて首筋にキスしてみた。
「キャハ─こらっダメだよ!出掛けるんだってば~」
いいじゃん、ちょっとくらい!
ンッンンンン……クスッ、
葉瑠のダメはいいってことだろ?
舌を絡めて身体を撫でればその気になるくせに
「早く行かないと、時間無くなっちゃう」
「ん?他にもまだ買うの?」
クスッ「やっぱり忘れてる」
へ?葉瑠は呆れたように笑ってる。
なにか約束したんだっけ……
「ごめん…なんだっけ?」
「ほらっ今年は太郎君達にもプレゼントするって言ったでしょ!お兄さんに聞いてくれた?」
あ、そうか!──
一緒に見に行こうって俺が言ったんだ!
マズいなどうしよ。
「ごめん忘れてた」