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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第16章 胸騒ぎのワケ

「……誰だ?まさか会社からじゃね~よな……」
え~今から呼び出しなんて……
スマホの画面を眺める鏡也君
「あ、お袋だ」え、お母さん?
ピッ。
「もしもし、どした?……今?─家だけど」
「え?……まったく、なにやってんだか…大丈夫だよ、きっと」
なに、どうかしたの?……
鏡也君が厳しい顔してる。
「あ~わかった。太郎君と華子は?、そっか……じゃまた何かあったら電話して」
ピッ…何かあったの?
電話を切った後も何かをジッと考えてるの……
「きょぅやくん?…どうしたの?………鏡也君?」
「え?、あ~えっと、兄貴と奈緒美さんが喧嘩したらしくて、奈緒美さんが家を飛び出したって」
え~!飛び出した?
なにがあったの──
子供達が泣きながら喧嘩を止めたらしいの…
「あ、でも大丈夫だよ、太郎と華子がいるんだ…きっとすぐ戻るよ」
うん、そうだね!
でも……
鏡也君もそれから一言も喋らないし─
♪トゥトゥトゥトゥルルルル───ピッ「クソッ──出ろよ」
さっきから、鏡也君がお兄さんにかな?
電話をしてるのに出ないみたい。
家を飛び出すなんて余程の事だよね?
しかも子供達の前で……
「鏡也君……行ってあげたら?気になるんでしょ」
きっと子供達の事を心配してるはず─
「いや、でも……俺が行っても…」
「ほらっ、私今日もバイトだし」
お母さんから電話があったって事は、きっと困ってるんだよ。
お父さんも出掛けてるんでしょ?
行ってあげて!
「あ~そうだな、じゃ行ってくるよ」
うん──
「葉瑠ひとりで「うん、私は大丈夫だから……」

