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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第16章 胸騒ぎのワケ

スマホの着信をONにして、すぐ気付くようにボリューム上げて!
よし。
「じゃ帰るね」
「……あ~またな!っておい葉瑠ちゃ」バタン…
ん?ヒロちゃんがなんか叫んでたかな?
あっ!そうだ。
タクシー呼ぶの忘れてた。だからヒロちゃんが─
ま~いっか、もう外へ出ちゃったし
──大丈夫でしょ?早く帰ろ。
それにしても寒い!
あたり前か、もう12月になるんだもんね……
もうすぐクリスマス。
時間が遅いから今は消えてるけど、町のイルミネーションもクリスマス一色。
お兄さんと奈緒美さん大丈夫かな?
子供達はクリスマスを楽しみにしてるんだから…
早く仲直りできたらいいんだけど。
──///
マンションに着いたけど
やっぱりまだ帰ってなかった。
遅いな!
どうなったんだろ、電話してみようかな?
でも、話し合いでもしてたら──邪魔になるし
「はぁ~」
ただ携帯の画面を見つめるしか出来ないなんて
ガチャン!
──ん?、玄関の鍵を開ける音。
帰ってきた。
「鏡也君──」
「ん?あ、葉瑠…起きてたの?」うん、
出迎えた私の頭を軽く撫でると、鏡也君はそのままソファにへたり込んだ。
大丈夫?…凄く疲れた顔してる。
どうなったのかすぐにでも聞きたいとこだけど…
「ふぅ~」
鏡也君はソファに凭れて深い溜め息をついた。
黙り込んだまま…静かに眼を閉じる鏡也君を見て不安になった!
「鏡也君、大丈夫?」
足元に膝を突きそっと鏡也君の手を握った。
「鏡也君……あの、奈緒美さんは?」
ん?「あ~大丈夫、帰って来たよ」
ほんと?良かった。
お兄さんと仲直りは──出来たのかな?

