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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第17章 募る不安
.:*:・'°☆
改札横の柱で人の行き来を眼で追っていた!
あっ来た。

「ごめんね待った?」
「ううん、私もさっき着いたばっかりだから」

「ねぇ洋子さん、どこ行くの?」
「ウフフ、まだ内緒」
え~!

先週……
半ば強制的に約束させられての…今なんだけど
(土曜日の10時に駅前よ)
(どこ行くの)
(ひ・み・つ)

行き先も教えてくれないし─

〝まさかお遊戯会じゃ無いでしょうね?〟
「え?なに?」

「あ、ううん何でもない」

みんな私が余程の暇人だと思ってるな……
ま~実際そうなんだけど

電車に乗って連れてこられたのは……
え、ここって有名なホテルじゃないの?

「さっ、行くわよ」あ、うん!

ここで、ランチでもご馳走してくれたりして……
周りをきょろきょろしながら洋子さんに付いて行った

んっ?……
「葉瑠ちゃんも見といた方がいいでしょ?」

え?……

『ブライダルフェア』
ウエディングドレスの展示会だって!

そっか、洋子さん写真だけは撮りたいって言ってたもんね。

うん見たい見たい!
試着も出来るんだって──

「こんにちは、待った?」
洋子さんは……スタッフの人と知り合いかな?
何やら親しげに喋ってるの。

私は綺麗なドレスを前に洋子さんに似合いそうなドレスを物色中。

うわっ、どれも素敵で迷っちゃう……

「どう?いいのあった」
「うん、これなんかどう?洋子さんに似合いそうだよ」

あ、これも可愛い!
「葉瑠ちゃん…私のはいいから気に入ったのがあったら着てみたら?」

へ?いや、私はいいよ!

今日は洋子さんの付き添いだもの。
そんな図々しい事出来ないよ!

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