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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第17章 募る不安

それは……なんで?
聞いたら、鏡也君はなんて答えるんだろう。
「………」
やっと安心したとこなのに、また……
胸が締め付けられるようで苦しくなる。
そんなんだから私が不安になるんじゃない。
寂しくて堪らない!
なんか……泣きそうだよ。
…悔しくなって、鏡也君から手を離し早足に歩き出した。
「え、葉瑠、なんだよどうしたの?」
「………//」
私が急に態度を変えたからビックリしたみたい。
慌てて腕を掴んできた。
「どした?」べつに
「葉瑠…まだ早いからどっかで遊んでく?…ん?」
なんで急に……
さっきは疲れたって言ってたじゃない……
無理やり遊んでくれなくていいから。
ブンブン……
「もう帰る?今日バイトだったよな、じゃ時間まで家でゆっくりしようか、後で送るから」
ブンブン
「……いいよ気を使わなくて」
「なんだよ、その言い方!そんなんじゃないよ」
「私、用事を思い出したから……鏡也君は先に帰って」
〝どこ行くの、付き合うよ?〟
そう言ってくれたけど……ないよ、用事なんて!
少し冷静になって考えたいだけ…
「ひとりで大丈夫!バイトも直接行くし帰りも1人で帰るから迎えに来なくていいよ」
はあ?……
私の言葉に鏡也君の声のトーンが急に下がった。
「なんだよ急に……何を怒ってんの?」
「疲れたんでしょ?だから先に帰って休んでって言ってるの」
立ち止まって向き合ったまま…
近くを通る人はカップルの痴話喧嘩に興味津々。
振り返って笑ってる
「ここから1人で帰れるのか?」
「帰れるよ」
「すぐ迷子になるくせに」
「……ぅ…バカにしないで」

