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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第18章 守るべき人
「なんでそんな簡単に安請け合いするかな~」
安請け合いって!
家族なんだから困ってたら協力するのがあたり前だろ~そんなにいけないわけ?
「葉瑠がイヤだって言ったらもちろん協力なんてしないから…」
「葉瑠ちゃんがイヤだって言うと思う?」
「……それは…」
「葉瑠ちゃんの事だから黙って鏡也君に従うはず…イヤなんて絶対言わないわよ…」
「そう思わない?……だから…私が大人にならなきゃって言ったのよ」
洋子さんの話に返す言葉が見つからなかった。
葉瑠なら……そうだよな!
きっと自分が我慢すればって思うはず!
それが太郎と華子の為なら尚更だ。
「鏡也君が守るべき人はお兄さん家族なの?」
え?…そんなわけね~じゃん。
葉瑠に決まってる!
「さっきのは極端な話かもしれないけど、ひとつ何かを引き受けたらそれが当たり前になるわよ」
いつになく洋子さんの言葉がキツくて俺にグサグサ刺さってくる。
「洋子、そこまで言わなくても……」
俺には厳しいヒロちゃんでさえ今日は庇おうとしてくれるんだから…
それほど今日の洋子さんはいつもと違うってことか……
「はぁ~これだから男ってのはダメなのよ。ほんと女心ってのを理解してないんだから」
〝葉瑠ちゃん大丈夫かしら、鏡也君と別れようなんて思わなきゃいいけど〟
は?……洋子さん、冗談キツいよ!
小さな声で呟くのやめて……
「へ?あ、ごめん。やだ大丈夫よ葉瑠ちゃんは……と思うけど」
「私だったら別れも考えるけど…」はあ?
〝だって相手は兄嫁よ、何も無いって言われたってね~結婚したら一生付き合っていかなきゃいけないんだから……キツいわよ〟