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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第18章 守るべき人
「うん…そうよ絶対イヤだわそんなの!あ、私ならよ…鏡也君は気にすることないからね」……ニコッ
洋子さん、それ遠回しに俺に言ってるよね。
「ま~後は鏡也くん次第だけど……」
最後は洋子さんの捨て台詞。
「「………」」
俺もヒロちゃんも何も言えなくなった。
「俺、帰るわ」
「そう、じゃあね……がんばって」
バタン………
はぁ~何をどう頑張ればいいんだよ!
洋子さんの言葉がずっと胸に引っ掛かってスッキリしない。
たしかに、葉瑠はあの時
(鏡也君の思うようにしたらいいよ……)
そう言ってたよな。
納得したしてくれたんだと思ってたけど……
それは諦めたって事だったのか。
俺はどうすれば良かったんだ?
奈緒美さんの事だから、そんなに俺を頼ることなんてないと思うけど……
洋子さんが言うように
(例えば…運動会があるんだけどパパがいないからって言われたら…またビデオ撮りに行くわけ?)
そうだよな~!
クリスマス会は来てくれたのにって思うよな。
そうでなくても葉瑠は俺と奈緒美さんの事を気にしてるのに…
やっぱりマズかったか……
でも、どうすればいい?
兄貴はひとりで行こうとしてんだぞ
なにか相談があったら突き放せね~じゃん。
***
「洋子、お前言い過ぎ…そうとう堪えてるぞ鏡也」
「あれくらいオーバーに言わなきゃ…葉瑠ちゃんが可哀想じゃない?」
鏡也君は人が良すぎるから…
文句言ってても、頼まれたら最後まで面倒みちゃうでしょ?……この辺で釘を刺しとかないと。
「私が黙っててもヒロユキがきっと鏡也君にガツンと言ってたと思うけど?…」
「ま~な」