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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第18章 守るべき人
食事は作ってくれたけど
一緒に食べようとはしないし喋りもしない。
何となくお互い無言になった。
この重苦しい雰囲気が嫌で会話の糸口を必死に探す
「あ、葉瑠「ねぇ鏡也君、お正月なんだけど」
話を振ろうと思ったところで話を遮られた。
お正月?……が、なに?
「鏡也君の予定は?」予定?
「正月は3日までは休みだけど……年末は年越しコンサートがあるから」
俺、言ってなかったっけ?
でもそれがなに?
あ、そうか!
もしかしてどっか旅行に行きたいとか?……
そうか旅行か!
仲直りのきっかけになるならいいかも。
一泊しか、いや二泊出来ないことはないから
葉瑠が喜んでくれるなら近場で探してみよう。
「どこか行きたいとこある?」
「…私……大晦日から実家に帰ろうと思って」
は?実家って…
なんだよ実家って!
やっぱ出てくつもりなの?
ガタン
「…葉瑠待って…落ち着いて、ちゃんと話そ」
「お母さん達も名古屋から帰って来るんだって」
え、お母さん達……?
弟くんも帰って来るから、みんなで正月を過ごしたいって!
ほんとにそれだけ?
「葉瑠あの、帰って来る、よな」
「…………」
出てくんじゃないよな。
無言になるなよ…心配になるだろ?
「……やだ、何言ってるの、帰ってくるから」
ほんとに?
コクン。
「いい?行っても」
帰って来るならいいけど…
じゃ、俺も行った方がいいよな。
挨拶もして…
もし葉瑠が今回の事を話してるなら、その説明もしなきゃ。
「葉瑠?年が開けたら俺も…」
「鏡也君、時間だよもう行かないと」
「ほらっ、遅刻しちゃうから」
…あ~くそっ、