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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第18章 守るべき人
「俺はこれから葉瑠を守らなきゃいけないから…兄貴の勝手な都合であてにされたら迷惑なんだよ」
ビックリして顔を上げた…
真っ直ぐにお兄さんを見て眼を逸らさない鏡也君
「兄貴が太郎と華子を心配するのは分かるけど、大人が想ってるより子供は置かれた環境にすぐ順応するんじゃない?」
心配しなくても大丈夫だと思うけど…
〝俺をあてにしないで自分の家族は自分で守れよ〟
「奈緒美さんならきっとそれを望んでるよ」
「鏡也君………グスッ」
鏡也君がそんなふうに言ってくれるなんて思わなかった…
鼻の奥がツンとして涙が溢れてくる。
涙ぐむ私を見た鏡也君は…
〝葉瑠、泣くな〟
そう言って頭を撫でてくる!
グスッ、だって……
凄く嬉しい…
でも、いいのそんな事言って……
冷たい弟だって思うんじゃ…
フッ………「アハハ、やっぱそうか~」へ?……
突然お兄さんが大声で笑いだした。
なに?お兄さん…
私も鏡也君も訳がわからずお兄さんの様子を見てるだけ。
「いや~実はな?親父とお袋に一人で行くって言ったら怒鳴られてさ、迷ってたんだよ」
(なに考えてんのあんたは!奈緒美さんが残るって言うならまだしも…… 子供達が小さいからこそ家族は離れちゃダメなのよ)
(鏡也をあてにするな!それじゃ葉瑠ちゃんが不安になるだろ……可哀想だと思わないのか)…ってな!
「葉瑠ちゃんなら……こういう時どうする?」
へ、私…なら?
ブンブン……私はムリ。
札幌の遠距離でさえ寂しくていられなかったもの。
すぐに逢えないなんてイヤ。
「……私なら、絶対ついていく」
子供がいるなら…なおのこと、