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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第19章 男の恋愛心理って……
片手で鼻を押さえ、ストップの合図を送ってるのに私の顔を下から覗こうとしてくる。
しかも涙目の私の手を払いのけようと掴んでくるんだもん
「ごめんね、ちょっとだけ見せて」
だから待ってって!
痛いんだってば…落ち着くまで触らないで~。
ツカツカ
「おい!なにやってんだ」─え?
「「「………ぇ、」」」
靴音が近付いて来たと思ったら、掴まれた手が誰かに無理やり引き剥がされた!
「ギャッ─痛い!、つぅ……ぅ…」
そんなことされたら押さえた私の手も引っ張られるわけで……痛いんだってば!
しかも私は大きくバランスを崩して転ぶ寸前。
あっ、転んじゃう。ヤバい
ガシッ……「セーフ!大丈夫か?…」へ?
よろけた私は誰かの逞しい腕に抱き留められた……
ん?……これって!──
あ…なんで……鏡也君が…?
「テメーなに気安く触ってんだ」
「「………!?…」」え?
初めて聞いたよ鏡也君の怒鳴る声。
鏡也君は私を腕に抱いてそのお客様を凄い勢いで睨んでる。
はっ!やだ、違う!鏡也君…違うよ。
「鏡也…勘違いすんな、ぶつかったんだよ」
「そうよ落ち着いて」
「はあ?………」
「ほん、と、私が後ろを確認しないで振り向いたから」
みんなが鏡也君を宥めてくれて…
漸く納得してくれたみたい。
チッ「痛いか?─赤くなってる」
コクン「うん、触ると痛い」
──だよな可哀想に!って。
涙目の私。
鏡也君は滲んだ涙を拭ってくれて…
鼻をそっとさすってくれた。
ズズッッー
勢いよく鼻を啜ると覗き込んで確認してくれる!
「鼻血は出てないよ、チンする?」
「やだ、痛いもん」