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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第20章 迷子のサンタクロース

昼間なら目印も分かりやすいのに外は真っ暗……

大通りから路地に入ると人通りも少なくなって不安になる。
こっちでいいんだよね、どこだろ

結構歩いたけどお店には着かないし
もしかして間違ったかな?
そう思ったら心配になって、来た道を戻ったり…

グスン、もうどこにあるの?!
心細くて─泣きそうになる

この辺……のはずなんだけどな。

あそこかな?
おしゃれなお店が遠くに見える。
明るい光に吸い込まれるよう近付いていくと

ん、あれっ?あっあった!

はぁ~よかった。
やっと、着いた…


***
ヤバい急がなきゃ!
帰り際…思わぬ来客に時間を取られた。

急いで駅に向かったけど…やっぱり混んでて、どこもかしこも人でが溢れてる。
スムーズに行ってもギリギリだな。

祭日の連休なんて…ただでさえ混んでるのに
今日はクリスマスイブだから仕方ないけど。

人混みを避けタクシーを捕まえたのはいいけど
道路も大渋滞でなかなか進まない。

はぁ……最悪、これじゃ完全に遅刻だ。
やっぱ電車にしとくんだった!

「近道ってないっすかね」

タクシーの運転手に聞いたってお決まりの返事。

「う~んありますけど…今こんな状態なんで変わらないと思いますよ」

だよな!大通りのイルミネーションも今日はクリスマスバージョンだ!
混雑するに決まってる…

葉瑠はもう着いてる頃だけど…
あれからなんの連絡もないけど…大丈夫かな

電話してみるか……


プププ…トゥルルルル
ピッ「葉瑠?「グスン、鏡也君」
もう泣きべそ。

あ~やっぱりか~!?
葉瑠が1人で行けるわけがなかった。

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