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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第20章 迷子のサンタクロース
近くに行ったことがあるって言うから任せたけど…無理だったか。
そんなに迷うような場所じゃないんだけど……
「葉瑠落ち着いて、今どの辺にいるか分かるか?」
大体の場所が分かれば葉瑠を拾って行こう。
「グスン……今?お店の前にいるんだけど……」
どこの店?
フランス料理
へ?「もう着いてるの?」
「うん……ズズー」
なんだよビックリするだろ!
迷子になってるんじゃないかと思ったけど
着いたなら良かった!
でも、何で泣きそうなの。
なんかあった?
「鏡也君の声聞いたら、なんか安心して…」
そっか、やっぱり一人じゃ不安だったよな。
「もう着く?」
「それがさ、凄く渋滞しててもう少し掛かりそうなんだよ…」
「そっか、分かった。じゃ、待ってるね……」
ごめんな!
「あ、葉瑠?着くまで…話してようか」
「……いいの?」もちろん。
そのまま電話を切ろうとしたけど
やっぱり寂しそうだ。
俺はタクシーだし葉瑠の話し相手になってやる事にした。
「今日は迷わずに行けた?」…………う~ん。
ん?、もしかして……
駅の様子が変わってて分からなくなったらしい!
人に聞けば良かったのに…
「案内してくれるって言われたけど怖いから逃げて来ちゃった」は?…え?…
おいおい、それはもちろん男?… だよな!
「大丈夫だったの?」うん!
はぁ~
次からは絶対一人で行かせないようにしないと
「鏡也君は、仕事は大丈夫だったの?」
「あ~なんとかね!帰ろうとしたら人が来ちゃってさ出るの遅くなっちゃったんだよ。あっそうだ葉瑠に渡す物があるから楽しみにしてて」