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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第20章 迷子のサンタクロース
さっきまで寒さで鼻を赤くしていたのに
今はワインのせいだな葉瑠の頬が赤いのは……
「美味しいから飲み過ぎちゃう、フフッ」
うん、いいよ今日は……
遅れたバツとして俺が葉瑠の面倒見てやるから。
あ、そうだ……
「葉瑠にさ、プレゼントがあるんだよ…」
「え、プレゼント?…さっき渡すものがあるって言ってたのはそれの事?」
クスッ、そうそう!
「わざわざ買ってきたの?」
いや、実は…
それは俺からじゃないんだけど……
「兄貴と奈緒美さんから」
「え、お兄さん達が─私に?」
「いろいろ迷惑掛けたからって……今日兄貴と奈緒美さんが会社まで届けてくれたんだよ」
お遊戯会やら転勤の事とかあったからさ。
「帰り際に人が来たって…お兄さん達だったの?」
奈緒美さんから電話があってさ……
***
よし、今日はここまでにしとくか…
遅れたら葉瑠に怒られそうだ。
作りかけのデータをバックアップして帰り支度をしていると俺のスマホが勢いよく鳴り出した。
♪…♪♪♪
あれ、なんだろ。
ピ……「もしもし、どうしたの?」
電話の相手は奈緒美さんだった。
俺と葉瑠に渡したいものが有るらしい!
「じゃ、近いうちに貰いに行くよ」
え、今?どこにいんの……
そのうちにって思ってたんだけど今から2人で会社に来るって。
近くで買い物をしてたらしい!
「これは鏡也君でこっちが葉瑠ちゃんね」
え?これ高かったんじゃね~の?
俺が好きでよく使ってるブランドだけど……
「2人には世話になったから大事に使ってくれよ」
ありがと!葉瑠もきっと喜ぶよ。