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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第20章 迷子のサンタクロース

「ん、なに?」ううん。
葉瑠が黙って俺の様子を眺めてる……

さっきまでポーチが可愛いって盛り上がってたのに
急に静かになった!

「…鏡也くっん、そんなに嬉しいの?」
「そりゃ嬉しいさ、自分じゃこんな高いの買えないからな」

「……だよね、ハハ」
まさかこんなのプレゼントされるなんて思わなかったからラッキーだよ。

「葉瑠も良かったな」
「…ぅ…うん……良かった」

兄貴達、かなり奮発したな!
葉瑠も喜んでるし良かったよ、あ、でも……

そうすると俺は兄貴より良いものを葉瑠にプレゼントしなきゃいけないよな。

どうするかな~すげ~プレッシャーじゃん!
何をプレゼントするか考えとかないと。

「あの、鏡也君……私のプレゼントなんだけど」
「あ~ごめん、まだ買ってないんだけど…ちゃんと考えるからもう少し持っててな」

買いに行ってる暇がなくて、葉瑠が里帰りしてる間に用意するから……

「そうじゃなくて…私も鏡也君にプレゼントを…」

俺に?
それは嬉しいよ。なんだろ?

なんて、ちょっと期待はしてたけど…

ん?……でも、葉瑠は俯いて黙ったまま
なんだか様子がおかしくない?…

「はる?……葉瑠、どしたボーっとして」

「……え、うん……あの、今日プレゼントを渡すつもりだったんだけと、実は、ちょっと手違いで……ごめんね、用意出来なかったの」

ん、あ~なんだそんなこと?

「いいよそんなの。俺だってまだ何も用意してないし、な?」
「う、うん」

葉瑠はずっと浮かない顔。

せっかくのクリスマスに…なんて顔してんだよ。
そんなの気にしなくていいのにさ!

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