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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第20章 迷子のサンタクロース
葉瑠のわき腹を指でツンツン。
ほらっ、笑え!クリスマスだぞ。
「あ~やだっ」
葉瑠が身体を捻って腕を掴もうとするから、俺はその手を押さえて擽ってみたりして……
アハハ「ほら、ほらっ」
ツンツン……「ちょっと、キャハッ…やめてったら」
コチョコチョ「キャハハ、きょ、鏡也くっ、こらぁ…」
葉瑠を膝に抱き寄せたり…
暫く二人でじゃれ合って漸く葉瑠が笑顔になった。
「はぁはぁ……もう、鏡也くんったら…」
葉瑠は呆れたように苦笑い。
フフッ…ギュッ「あっ!?」
不意をついて葉瑠を抱き寄せた。
「気ぃ抜いてると襲っちゃうよ」
クスッ…どうする?
きっと葉瑠の事だから笑いながらお決まりの台詞
〝ヤダもうっ〟ってとこだな!
あれ?……でも違った。
俺の背中に手を回し甘えるように凭れてきた。
「………//」
ん、葉瑠?…どした?
「はる?」ブンブン
様子が気になって顔を覗こうとしたんだけど、腕に力を入れて顔を見せようとしないし…
しがみついたまま何も喋らなくなった。
「葉瑠……どうかした?」
俺、何かしたかな?
葉瑠を抱きしめたまま様子を伺ってると少しずつ腕の力が抜けてきた……
よし!ガバッ
「なぁ葉瑠?……ぇ」
一瞬の隙を狙って無理やり身体を引き剥がしたんだけど…今にも泣きそうな顔だった…
なんで?…
ブンブン
「ぁ、何でもないの」
何でもないって事はないだろ…そんな顔して
もしかして奈緒美さんにまだヤキモチ妬いてんの?
俺、プレゼントは兄貴達からって言ったよな。
「葉瑠、これは兄貴と奈緒美さんからのプレゼントだよ?嫌だった?…」