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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第20章 迷子のサンタクロース
「……ううん、違うの!鏡也君は何も悪くないよ!プレゼント渡せなくて、どうしようって…ちょっと自分にイライラしちゃっただけ」
「ごめんね、八つ当たりして……」
いや、それはいいんだけど…
「ほんとにそれだけ?」
「うんそれだけ」
そう?気にはなるけど葉瑠がそう言うなら…
そっとしておこう。
ところで…葉瑠、もう眠いんじゃないの?
眼がとろんってしてるよ。
「眠いの?」
「……ん?ん~ぅ」
「あのね、私…ちょっと飲み過ぎちゃったかも……鏡也君が2人に見える…」
えっ?ほら、だから言っただろ…
飲み過ぎなんだよ。
もう、いいよ今日は…寝よ!
急いで葉瑠を抱き上げ寝室に連れていった。
ベッドに寝かせて隣に寝転んだ。
「大丈夫か?」
「…鏡也くっ、目を瞑るとぐるぐる回っちゃう…」
急に起き上がってフラフラと立ち上がる。
え!どした?吐きそう?
「気持ち、悪くなってきた…はぁ、トイレ…ウップ」
「うわっ!ちょい我慢して、まだ吐くなよ」
慌ててトイレに連れてって…その後は……案の定
葉瑠は暫くトイレから出られず、俺は背中をさすり続けた。
「うっ、鏡也くっ、ごめ…うっ!」
「いいから、気にするな」
結局、宣言通り俺は葉瑠の面倒を見る事になった。
……☆☆…
スースー!……
やれやれ、やっと寝たか。
葉瑠は身体を丸め俺にしがみ付くように眠ってる。
はぁ~クスッ……
〝葉瑠?せっかくのクリスマスなのに、俺を1人放置して寝るとは─
葉瑠の髪を撫でながら何となく時計を見た…
あ~もうこんな時間だ!
俺…今日も仕事なんだけど……