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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第21章 人の気も知らないで!

マンションまでの道をひたすら走った。
ハァハァ、頼むから家に居てくれよ。
奈緒美さんとの誤解も解けてやっと仲直りしたのに─
でも、なにも泣くことはないと思うんだけど
きっとアイツらが馬鹿にしたように喋ったんだろ
ハァハァ─
まったく…なんて事してくれたんだよ!
いや……俺のせいか?
話の流れでつい…
俺が余計な事を喋ったから。
ハァハァ
ガチャン…
「葉瑠!」あれ、いないの?
電気は付いてないし帰って来た様子もなくて。
一気に不安になった。
どこ行ったんだよ、こんな時間に…
そうだ電話……ププププ、トゥルルルル、トゥルルルル
ピッ!…出た良かった「もしもし葉瑠?」
ブチッ…トゥートゥー は?切られた。
なんだよ。話くらい聞けよ!
くそっ、ププププ、トゥルルルル
出るまで掛けるからな!
ピッ!
「葉瑠どこにいる?迎えに行くから」
「ちょっと、うるさいじゃないの何度も」へ?
なんで?
葉瑠の携帯だよな!なんで洋子さんが?
「今ね、葉瑠ちゃんと一緒なんだけど」
え、そうなの?
仕事を終えて帰る途中で会ったらしい。
これから2人で打ち上げに行くって言うんだけど……
洋子さんが一緒なら、いいけど
「帰りたくないって言ったら、うちに泊めるから…」
え?ダメだよそんなの、そしたら迎えに行くから
「あの洋子さん、葉瑠、今どんな様子『じゃね』
ブチッ。ツーツー あ、ちょっと!
様子だけでも聞こうとしたのに…また切られた。
はぁ~なんだよ。
でも、葉瑠も洋子さんに話せば落ち着くかな
洋子さん頼むよ…葉瑠のこと

