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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第21章 人の気も知らないで!

ベッドに運んで布団だけは被せた。
「あっつぃ…ってば」
あ~もう、好きにしろ!
また風邪引いて熱出たって知らないからな。
葉瑠は布団を蹴飛ばして下着のまま寝息を立て始めた。まったくいい気なもんだな…
人の気も知らないで。
ベッドの端に座って大きく息を吐いた。
まったく世話が焼けるよ。
なんだか最近うまくいかね~な。
気持ちがすれ違ってね~か?
あ~ダメだ疲れた……
ベッドに寝転んで大きく息を吐くと途端に睡魔が襲ってくる。
クシュン、クシュン
ぅ~、ん?……ハッ、あっ!
葉瑠が背中にくっついてきて目が覚めた。
ヤベッ、寝てた。
あ、そうだった。
暑いって葉瑠が布団を剥ぐからそのままにしてたんだ。寝入ってから掛けようと思ってたのに俺の方が寝落ちした…
慌てて布団を掛けて抱き寄せると腕を廻して抱きついてきた!
〝冷たっ!〟身体はすっかり冷えて足なんて氷みたいに冷たかった…
「さむ、ぃ…」ギュッ
うん…ごめん寒かったな。
服だけ脱がして下着だけ…そりゃ寒いわ!
さっきはイライラしてムカついたけど
寝惚けてもこうやって抱きついてくるんだから…やっぱ可愛いわ!
いつもみたいに葉瑠と抱き合って漸く安心して眠りについた。
………
ピピピピ……ぅ~ん、ピピピピ、
あ~わかってるよ、起きるから……ピ!
もう時間か~。
アラームを止め隣を見ると…
葉瑠は俺にくっ付いたまま眠っていた。
きっとアラームの音も耳に入っていないんだろ、爆睡だ。
いつもならそのまま寝かせとくんだけど…
このまま実家に帰られたら、寂しいじゃん
起きてくれないかな?

