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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第24章 小さな約束
それならもう貰ったじゃない。
私いつも着けてるよ?ほら、これ!
北海道で貰った指輪─
ペアのブレスレットを買ったところに展望台があって……二人で夜景を見てる時に!
覚えてる?鏡也君。
「それは仮のだから」
「東京戻ったら違うの買ってやるって言っただろ?」
〝随分遅くなっちゃったけど〟
「あ、でもすげ~高いのは勘弁してな」
鏡也君は恥ずかしそうに頭を掻いている。
いいの?
クスッ……もちろん。
「ほら、早く選んでドレス見に行かなきゃ」
ありがと、鏡也君!
嬉しくて泣きそうになったけど─先に言われちゃった。
〝ここで泣いたら恥ずかしいぞ〟って!
うん、分かってる。泣かないよ
でも、なんだか勿体ない。
婚約指輪って結婚したらあんまり着けないし
「最近はファッションで結婚指輪と重ね付けされる方も多いですよ」
そうなんだ!
そっか。それならずっとつけられる。
「気に入ったのがあったらおっしゃって下さい」
店長の石川さんが次々とケースから出してくる。
あ、いや…そんなに出さなくていいのに
こんなにあったら逆に迷っちゃう!
立て爪リングは綺麗だけど普段するには豪華過ぎ、キズが付いたら困るし─
「これなんていかがですか?」
あ、可愛い!
ストレートリングで小さなダイヤが付いてる。
これなら重ねても邪魔にならないね
うん確かに、これがいいかも。
「葉瑠、嵌めてみな」うん!
「いいじゃん可愛いし」うんうん。
でも、値段は?
ちょっと高いような気がするけど
「一生使うんだからこれくらいじゃないと」
いいの?ホントに─
「いいよ」
「じゃこれにする」