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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第24章 小さな約束
「ちょっと洋子さん…」
「葉瑠ぅ~どした~?」え、
私が洋子さんとコソコソ喋ってるから──
鏡也君が気になったみたい。こっちを見てる!
「ほら呼んでるわよ、行きなさい」
「……ぁ、もうっ」
まだ話は途中だけど仕方ない!
「どした…何かあった?」
「ううん、洋子さんにお礼を言ってただけ…」
「へ~!あ、それはそうと…洋子さ~ん?式場どうなった?」
鏡也君が洋子さんに確認してる。
そうだった!
今日は洋子さんに来るように言われて来たんだもの。
「…押さえたわよ」
へ、ホントに?
いつ?どこ?
「フフフッ、教えてほしい?」
当たり前でしょ…
勿体ぶってないで早く教えてよ。
私も鏡也君も身を乗り出しちゃう。
「3月の……3日よ、どう…?」
3日?
鏡也君が携帯を取り出しカレンダーを確認
私も隣からそれを覗き込んだ。
3日って日曜日だね。
うん日曜日ならお父さんも仕事が休みだし、いいんじゃない?しかもひな祭り!
「おう、いいね」うんうん。
──嘘みたい、都内のチャペルなんだって!
よく取れたね。
正直…いくら洋子さんでも厳しいかなって思ってたけど
「良かったね鏡也君」
「ただし……」え?洋子さんなに?
その笑顔─逆に怖いんだけど
「その日は仏滅なのよ、あ、でもナイトウェディングだから雰囲気はいいんじゃない?」
「「仏滅?」」
あ~だから予約が取れたんだ!
でも今時は拘らない人も多いし、夜なんてロマンチックでいいじゃない…
とにかくお兄さんが転勤する前に挙げたいから…
「俺は構わないけど…葉瑠は?」
「う、うん、私も気にしないよ」