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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第24章 小さな約束
さっき洋子さんが言ってたのはこれのこと?
〝私に任せて〟
鏡也君に承諾させて堂々と雑誌を発売するって事だったんだ。
鏡也君、後で表紙見て驚かないでよ!
洋子さんにうまく嵌められたって感じだけど…
鏡也君がいいって言っちゃったんだから─
知らないよ!
とにかく式の日取りも決まったし後でお母さんに連絡しなくちゃ。
安心したら急にお腹が空いてきた。
「ヒロちゃんお腹空いちゃった」
「クスッ…はいよ、待ってな」
──//
「よく食べるわね」
「そう?ヒロちゃんのご飯美味しいからね」
「へ~!」
ん?……な、に?
鏡也君の冷たい視線──私、変なこと言った?
「葉瑠はダイエットするんじゃなかった?俺の作った飯は食べなかったくせに…ヒロちゃんのは食べるんだな」
え……あっ!そうだ、
今朝、鏡也君の作ってくれたご飯…
たくさん残したんだ。
マズイ事言っちゃった。
今のはさ、相槌みたいなもので深く考えて無かったって言うか……
ドレス着るのに…ぽっこりお腹になったら恥ずかしいから─もう~分かってるくせに!
***
「洋子さんありがとう、ヒロちゃんご馳走さまでした、じゃ…またね」
「喧嘩するんじゃないわよ」
うん大丈夫…バイバイ!
洋子さんとヒロちゃんにお礼を言ってお店を出た。
「あ、鏡也君待ってよ」
私を置いて歩き出すから慌てて腕にしがみついた。
「鏡也君のご飯も凄く美味しいよ」ジロ──
フフッ、横目で睨まれちゃった。
けど…全然怖くないの!
分かってる…鏡也君は怒ってないもん。
怒ってる振りして私がどうするか見たいんだ。