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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第26章 happy☆サプライズ
どうしよう、鼻を擤(か)んでおけば良かった。
寝てるのに泣いてるってバレちゃう……
ジュル、ズズー
「ん…葉瑠?…」
ヤバい!……ズズー
鏡也君が起き上がって…たぶん私を見てる。
「葉瑠?…どした」ズズー
もう、ムリだ─静かに眼を開けると心配そうに見つめる鏡也君が目の前にいる……ブンブン、グスン
「お、かえり─グスッ─ズズー」
「あ、うん…どした?」
我慢してたのに…安心したら、また泣けてきた。
「ウッ、遅いから、グスッ、心配した」
「……ぁ、そっか、ごめん…」ブンブン
「みんなに迷惑掛けられないから何としても終わらせなきゃと思って」
分かってる!
事故じゃなかったなら良かった。
けど、あまりにも遅いから…
「寂しかった?」うん!
結婚式の前なのに全然話しも出来ないし、もしかして忘れてるんじゃないよね?って思って
「いろいろ考えて─不安になっちゃった」
「何が?……結婚が不安ってこと?」
ブンブン─そうじゃないけど─グスッ─
「ごめんな、毎日遅いし…不安にもなるよな」
鏡也君がギュッってしてくれる。
頬を擦り寄せて何度もごめんって謝ってくれた。
不思議、さっきまで不安で仕方なかったのに─
モヤモヤがスーっと消えていく。
ゆっくり出来るように、全部終わらせて来たんだって。
うんうん。ズズー
「もう泣くな、ほら顔上げて、葉瑠?頼むから俺に鼻水つけるなよ」
冗談言って私を笑わせようとするんだから
「もう、付いちゃった」ギュッ
「あ、こら!やめろ、クスクス」