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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第27章 愛しい君に送る100万回のキス
今思えば…嘘みたいだね?
祐輔を裏切って恋人同士になって、やっと遠距離を乗り越えたと思ったら今度は鏡也君が転勤になったり
「人生ってさ、何が起こるかわからないね」
「ブハッ、葉瑠─なにそれ……キャハハ」
「だって!」
やだ英美ちゃん!そんなに笑わなくても……
だってそう思ったんだもん。
「葉瑠、幸せにならなきゃね」
うん、そうだね
祐輔を傷つけてまで手に入れたんだもの
幸せになるよ。
「あ、そんな事より…さっきおばさんから聞いたんだけど…ホントなの?」
英美ちゃんの視線が私のお腹に向けられる─
ん?……あ~うん。そうなの。
〝お・め・で・と〟
うん!─何だか照れくさい
ありがとう、これからいろいろ教えてね先輩。
「鏡也君には話したんでしょ?」
うん、夕べね。
「どうだった?」
英美ちゃんは興味津々。
鏡也君の反応が気になるらしい
「鏡也君の事だから感激して泣いちゃったりして…」
え?─なんでわかるの?
私には泣いてないって言ったけど、ちょっと涙ぐんでたの!
でも英美ちゃんに話したらずっと言われそうだから─これは内緒。
「……アハハ、まさか─でも凄く喜んでくれたよ」
「そっかそっか」
コンコン─「ん?……はい」
あ、鏡也君かな─戻ってきたのかも
『お待たせしました時間ですので移動します』
え、あ、はい……
鏡也君じゃなかった。
「葉瑠、いよいよだね」うん。
スタッフさんの声を聞いた途端…また緊張してきた。
「英美ちゃん、私」
「大丈夫…葉瑠には鏡也君がついてるよ」
うん…そうだった。
鏡也君と一緒なら、私─大丈夫。