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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第27章 愛しい君に送る100万回のキス
「鏡也君…?」
ゆっくりしてくればいいのに
俺が先に出ちゃったから急いで出てきたな?
葉瑠の髪からは雫が垂れている…
「葉瑠…髪、拭いたの?垂れてるぞ」
自分の首に引っ掛けたタオルで拭いてやろうとしたのに…葉瑠はお構い無し
「ねぇ、どうしたの?」
不満そうな顔で俺の手を遮ってきた。
俺の機嫌が悪くなったとでも思ったようだ。
「なにか怒ってるの?」違う、そうじゃない!
「ほら…先に髪の毛拭いて」
頭からタオルを被せてワシャワシャと拭いてやる。
ほら、この拭き方…気持ち良くて好きだろ?
小さい頃、親父さんがこうやって葉瑠とカズにやってくれたって喜んでたじゃん…
(葉瑠…カズ、行くぞ~)
(いいよお父さん♪)ワシャワシャワシャ
((キャー、ヒャハハ))
「葉瑠どう…気持ちいい?」
「………コクン」ん?
葉瑠は黙って頷くだけ
タオルを剥がすと憮然とした表情で俺を見つめてきた。
「どした?」
「─それはこっちの台詞」
…あ、うん、そうだよな!
わけ分かんないよな、これじゃ
「おいで」
正直に言わなきゃ!
葉瑠を膝に乗せて向き合った。
「あのな?あんまりひっついてると…葉瑠が欲しくなっちゃうから…時制しなきゃと思ってさ」
身体、大事な時期なんだろ?
無理してお腹の子に何かあったら困るからさ
黙って先に出たのはごめん。
気持ちを切り替えようと思ったから…
「……くっついたらいけないの?」
そうじゃないけど
一緒に風呂に入るのはダメだ。
今の俺には刺激が強すぎる。
とにかくだ!
「葉瑠…いいか?取り敢えず暫く風呂は別々に入ろ、な?」