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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第28章 番外編…バレちゃった!

「鏡也君と葉瑠ちゃんがお似合いだって大騒ぎよ」
それはどうも!
「もう佐伯さんが大喜びでね」
グッ……評判いいとかお似合いだとか、おまけに佐伯さんの名前なんて出されたら、
何も言えね~じゃん─
式場を抑えてくれたのは佐伯さんだし
そして最後に…ダメ押しまで─
「いい記念になったでしょ?子供が大きくなったら見せてあげてね」
〝ママとパパが雑誌に載ってるなんて自慢よね〟
「……//」
もう洋子さんのペースに呑み込まれそうだ。
自慢って、それは俺だって自慢さ
こんな美人と結婚したんだから……だけど
相談くらいして欲しいよ!
勝手にこんなの載せられてさ…
式の写真を使うのは聞いてたけど、まさか表紙に使うなんて
葉瑠だって嫌がるに決まってる。
洋子さんの事だから
俺や葉瑠が文句言ったって聞くわけないんだけど…
「………」
あぁ~そうか、
俺が今文句を言ったってもう遅いって事か!
もう店頭に並んでるんだから
「……で、鏡也君、私に話ってなに?」え?
散々1人で喋っておきながら、今更だろ
「もういいよ、俺、帰るわ」
─そ?じゃ葉瑠ちゃんに宜しくね──バイバイ
洋子さんは言いたいことだけ言って席を立った。
〝はあ~!〟
俺はぽつんとカウンターに残されて
もう、ため息を吐くだけ。
「ククッ、鏡也…相手が悪かったな」
「……だな」
つぅ~か、ヒロちゃんの嫁だろうが?
「でもいい写真だったぞ、みんなに自慢しろ」
「─葉瑠だからね当然さ」
はぁ~ぁ!
もう遅いんだけど
雑誌の表紙を飾って店頭に置かれたんじゃ
みんなの葉瑠みたいで──嫌なんだよ!

