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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第4章 さぁ帰ろう。

なんだか面白くなくて一足先に部屋を出た。
「鏡也君…待って!早いよ歩くの、はぁ」

俺が早足で歩くから葉瑠はお土産の袋を両手に持って小走りで付いて来た。

「─ぁっ─|ほらっ貸して」
紙袋を受け取ってまた歩き出した。

「ありがと!やっぱり鏡也君は優しいね」

べつに優しくなんてね~よ。

両手が空いた葉瑠は俺の腕を掴んで顔を覗き込んでくる。
「クスッ、鏡也君…拗ねちゃって、かわいぃ」
クスクス─

チッ。なんだよ可愛くね~わ。笑いながら見んな。

クスクス─ガシッ。「危ねっ!」

葉瑠が勢いよく抱き付くから転びそうになっただろ?

「…そんなくっ付いたら歩けないだろ」
「いいでしょ?くっ付きたいんだから、ね?」
ニコッ

はぁ~!俺ってほんと、この甘えたに弱いな!

無邪気に笑う葉瑠が可愛いなぁ…なんて思っちゃうんだから。


カランカラン──
「こんばんは~♪あっみんないる」
「「「おう、鏡也、葉瑠ちゃんおかえり」」」

「来たな葉瑠ちゃん」
やっぱり。──
顔馴染みのメンバーがカウンターとボックス席に…

「キャー 葉瑠ちゃん元気だった?」
「あっ洋子さんもいた」

葉瑠は洋子さんの顔見てハイテンション。

この間のことはすっかり忘れてるようで、2人とも話しに夢中だ。


「今日なんかあんの?みんな揃って珍しいな」
カウンターにいるみんなに声を掛けた。

「いや、なんもね~よ」

みんな俺達に会いに来てくれたらしい。
そうは言っても、今日約束してたわけじゃないんだけど──

「今日引っ越しって聞いたから、もしかしてと思って寄ったら……みんないるから驚いたよ」

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